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インド占星術の雑記帳。 「インド占星塾」の掲示板に棲息していた占星術家の、素人目線の研究結果です。学習の参考にご利用ください。

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星の文学、その2

「星の文学・美術」に書いてあったエピソード、あと2つ紹介します。

草下英明先生、いいよね、アップしちゃっても。。。



『平治物語』に、信西入道が占星術を使ってた記述がある。

夜討ちをかけられた信西入道は、天空を見て「白虹日をつらぬく」を見て夜討ちを察知し、攻撃される前にそこから逃げ出します。

しかし落ち延びた先で、「木星寿命豕にあり。大伯経典に侵す時は、忠臣君にかはり奉るという天変なり。」って考えて、自ら命を絶ったそうです。
木星の寿命が豕(十二支の亥)の方角にある、というのは、木星(高貴な人)が水瓶座(命の危険)を運行してるってことで、きわめて不吉の兆と考えられていたそうな。

木星の最低星位は山羊座なんだけど、ここでは水瓶座が悪いことになってるのね。

「大伯経典に侵す」っていうのは、太白(金星)がが昼間でも見え続けることで、金星が地球側で太陽とコンジャンクトしたときに起こりうる現象だそうな。つまり、金星がコンバストされてるのを見て、「やべえよ俺」って判断したってこと。

観念した信西入道、落ち延びるより名誉の死を選んだとさ。  


場所は変わってベツレヘム。
イエス・キリスト誕生の前に空に現れた「ベツレヘムの星」って何なのよ。
著者は、3つの可能性を示しています。

彗星という説が一番メジャーだし、最初に思い浮かぶこと。
けど、彗星は凶星と見られることが多いし、ローマの年代記に、大きな彗星の記述が出てこない。

そこで出て来るのが、新星爆発説。けど、これも年代記に出てこない。

3つ目が、木星と土星が魚座でコンジャンクトしていることを特記したって説。
占星術に詳しい博士たちが、魚座を神聖な星座と考えて、
救世主の誕生を予感したのかもしれない。

ただし、これが起きたのは紀元前7年。
イエス・キリストの誕生は、紀元前4年説が有力とされてるんだけど、
マイナーな説として、紀元前0年説と紀元前7年説がある。
木星と土星のコンジャンクトがベツレヘムの星なら、紀元前7年説が正しいってことになる。
   これは・・・歴史が塗り替えられる?!

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