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うちゃのブログ

インド占星術の雑記帳。 「インド占星塾」の掲示板に棲息していた占星術家の、素人目線の研究結果です。学習の参考にご利用ください。

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ラオ先生って人物を知るために

近代インド占星術の大御所、KNラオ先生を語るなら、絶対に読んでおきたい一冊。

「占星術が明かすカルマと輪廻転生」(KNラオ著、清水俊介訳、日本ジョーティシュ出版、2700円+税)

ラオ先生は熱心なヒンドゥー教徒で、ある意味、インドの伝統文化の伝道者という宗教的立場で
インド占星術の発展に携わってます。
そんなラオ先生が、押しつけがましい布教の姿勢は一切示さず、
ただ、インド占星術における宗教と占星術の関係を示した貴重な一冊です。

もともとは"Karma in Hindu Astrology"「ヒンドゥー占星術におけるカルマ」って本だったのが、
好評だったから"Rebirth in Hindu Astrology"「ヒンドゥー占星術における転生」を書いて、
第一部&第二部ってことで合体させたのが、この本らしい。
だから、第一部と第二部で色合いがずいぶんと変わってます。

第一部の本題は、カルマ。
正直、読みにくい。
ヒンディー語の単語がどっさり出てくるし、
ヒンドゥー教のカルマの説明とか経典が引用が延々と続き、
著者の考え方、時事ネタ、そして愚痴っぽい意見や皮肉。ついていくのが大変です。
翻訳の方針もあんまり定まってないし、占星術の技法も少なくて、
途中でつまらないって感じる読者も出てきそう。

端的に言うと、第一部は、
ラオ先生がヒンドゥー教徒の立場から世界中の占星術家たちに語り掛け、
近代ヒンドゥー占星術の現状を憂いてる、って感じの内容です。
そういう意味では、ラオ先生の生きざまをうかがい知るために、最適な代表作。


第二部の本題は、輪廻転生。
こっちは読みやすい。

第二部は、ラオ先生がインド占星術家の立場から輪廻転生にメスを入れて、
転生ってやつを読み解いていこう、って姿勢がはっきりしてます。
翻訳者の方針もある程度決まってきてるらしく、第一部よりも文章がスムーズ。
ホロスコープの説明も多くて、技法として勉強になることも後半にはいくつも書いてある。

ぜひ、前半でくじけず、後半まで読み進んでみてください。

関連記事:
ラオ先生のやさしいインド占星術
ラオ先生のインド占星術 -運命と時輪-(初版)
星を見つめる聖者たち
ラオ先生のインド占星術 -運命と時輪-(第二版)
天の羅針盤
占星術が明かすカルマと輪廻転生
ジェイミニのチャラ&マンドゥーク・ダシャー

| 書評 | 23:17 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

清水先生が昨年末の時点でブログにも書いていらした著作ですね


個人的にもかなり興味があったところに踏み込んだ内容なので
飽きずにガッツリ読了できそうです


自前ブログでも自分のD150をネタにして記事にしたり
D12の判読について考察してみたり
実験的な証明を試みてきました


ラオ氏にお会いすることが悲願でもある自分には刺激的な一冊になりそうです

| アヤスケ | 2022/05/15 09:41 | URL | ≫ EDIT

ラグナ

以前うちゃさんの記事でラグナを容姿や雰囲気で当たることについての内容があった気がします
その時私はラグナに容姿は反映されると言っていましたが最近考えが変わりました

私は双子座ラグナですが
現在木星期を過ごしています

木星は牡牛座在住
それだからか
太ったんですよね

ラーフ期は痩せてたので
それもあり双子座ラグナらしい体型だと感じていましたがラーフは乙女座在住
乙女座ラグナだと痩せ身になってもおかしくない

ダシャーを1ハウスとして見るという技法に疑念がありましたが今はその技法は有効だなと感じています

土星期が辛いというのも1ハウスに土星がある辛さだと考えると合点がいきます

ラグナで容姿を決める際
ラーシではなくダシャーの惑星の在住する星座が検討つけやすいのかもしれない
と最近思います


| なのは | 2022/05/17 17:39 | URL | ≫ EDIT

Re:

アヤスケさん、
すべてのインド占星術家にとって刺激的な一冊だと思います。

なのはさん、
追跡調査、ありがとうございます。
以前の記事っていうのは
http://ucha.blog19.fc2.com/blog-entry-1387.html
の記事ですね。
これは長期研究としてとても興味深いので、
元記事のほうにこのコメントを転載しておきます。

| うちゃ | 2022/05/22 00:15 | URL | ≫ EDIT















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