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うちゃのブログ

インド占星術の雑記帳。 「インド占星塾」の掲示板に棲息していた占星術家の、素人目線の研究結果です。学習の参考にご利用ください。

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ラオ先生のはじめの一歩

とってもお勧めの本、日本語に翻訳されています。

「ダブル・トランジットが明かすキャリアの浮き沈み」(KNラオ著、清水俊介訳、日本ジョーティシュ出版、2600円+税)

邦題、長いな。。。
原題は“Ups and Downs in Career”、直訳すると「キャリアのアップ&ダウン」。
“Hard Day's Night”を「ビートルズがやってくるヤア!ヤア!ヤア!」と訳して売りだすようなセンスを感じる。。。

この本の最大の魅力は、ラオ先生が書籍として出した最初の本だということ。
51冊あるラオ著リストを見ると、1冊目がこの本です。

「はじめに」の第一声で、私は1982年に占星術学会の表舞台に引っ張り出された、とあります。
それまで隠れた占星術研究家だったラオ先生が
徐々にインドの占星術業界に入り込んで(引きずり込まれて)いく様子が描かれていて
実に興味深い。

自伝的な体験談の合間に、ラオ先生の占星術に対する考え方、業界に対する考え方がシュールに記されてる。
ここを読むだけでも、ラオ先生の一派が目指してるものがなーんとなく見えてくるんじゃないかな。

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| 書評 | 22:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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我が青春の420ページ

私にとって大切な思い出の本。

「ジェイミニのチャラ&マンドゥーク・ダシャー」(KNラオ著、清水俊介訳、日本ジョーティシュ出版、3500円+税)

私はこの本を原書で読んで、その後たくさんの鑑定に活用しました。
毎日毎日英語の辞書を引きながら読み進めていったのは、もう20年も前。
まだに青春の1ページ的な本です。
これが日本語で読めるってのは、ほんとにほんと、清水さんに感謝です。

私がホームページで紹介したチャラ・ダシャーは、この本がスタート地点。
改めて読み比べてみると、同じテーマとは思えなくて笑える。

現代世界にチャラ・ダシャーを紹介した歴史的な一冊なので、
ぜひ多くの人に読んでもらいたい本です。

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| 書評 | 21:36 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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ラオ先生って人物を知るために

近代インド占星術の大御所、KNラオ先生を語るなら、絶対に読んでおきたい一冊。

「占星術が明かすカルマと輪廻転生」(KNラオ著、清水俊介訳、日本ジョーティシュ出版、2700円+税)

ラオ先生は熱心なヒンドゥー教徒で、ある意味、インドの伝統文化の伝道者という宗教的立場で
インド占星術の発展に携わってます。
そんなラオ先生が、押しつけがましい布教の姿勢は一切示さず、
ただ、インド占星術における宗教と占星術の関係を示した貴重な一冊です。

もともとは"Karma in Hindu Astrology"「ヒンドゥー占星術におけるカルマ」って本だったのが、
好評だったから"Rebirth in Hindu Astrology"「ヒンドゥー占星術における転生」を書いて、
第一部&第二部ってことで合体させたのが、この本らしい。
だから、第一部と第二部で色合いがずいぶんと変わってます。

第一部の本題は、カルマ。
正直、読みにくい。
ヒンディー語の単語がどっさり出てくるし、
ヒンドゥー教のカルマの説明とか経典が引用が延々と続き、
著者の考え方、時事ネタ、そして愚痴っぽい意見や皮肉。ついていくのが大変です。
翻訳の方針もあんまり定まってないし、占星術の技法も少なくて、
途中でつまらないって感じる読者も出てきそう。

端的に言うと、第一部は、
ラオ先生がヒンドゥー教徒の立場から世界中の占星術家たちに語り掛け、
近代ヒンドゥー占星術の現状を憂いてる、って感じの内容です。
そういう意味では、ラオ先生の生きざまをうかがい知るために、最適な代表作。

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| 書評 | 23:17 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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西洋テイストのインド占星術本

私は今年読んだ1冊目。

「一番わかりやすい はじめてのインド占星術」
(村上幹智雄 - ミチユウ著、日本文芸社、1900円+税)

私には・・・わかりにくかった(笑)

でも、インド占星術の基本を著者のテイストで紹介した本、って意味では興味深く読めた一冊。
たとえば「最も重要になるハウス分類」(p111,114)ってとこで

トリコーナ・ハウス
ケンドラ・ハウス
「凶」・ハウス
ドシュタナ・ハウス

って書いてあって、ウパチャヤ・ハウスだけが漢字一文字ド直球。
こういうセンス、好きだなぁ(笑)


なんでこんなに読みにくかったんだろ?って考えてみたら
4つのことを思いついた。

1.西洋カラー
今まで読んだ日本語の本の中では、もっとも西洋占星術寄りのインド占星術本。
私みたいに、西洋占星術で挫折してインドに流れ着いた難民には
逆にわかりにくいんだろうな。

ハウス/惑星/星座を使って読み解くとき、
私は6:3:1くらいの比率でハウス寄り。でも、ミチユウさんはだいぶ星座寄り。
鑑定スタイルの違いって大きいと思った。
だからこそ、星座の象意をインド占星術に特化して列記してる巻末資料は、参考になりました。

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| 書評 | 00:34 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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2019年に出版された本

「2019年はインド占星術の本って出版されなかったの?」
って質問メールがあったので、返信もかねて書評を書きます。

(電子書籍を除いて、)出版された書籍の中で
唯一タイトルに「インド占星術」が出てくる本は、これだけだと思う。

インド占星術の密教 ジャイナ占星術」(矢田慶子・志賀一雅著、出版社「ヒカルランド」、2037円+税)

タイトルが気になって買ってみたんだけど
中身は宗教の紹介本でした。

「〇〇は顕教だけど、うちは密教。くわしくは言えないけどもっとすごいんです!」
「でもすっごい教祖がいるんだよ、科学的だよ、ちょっと信じてみませんか?」
ってスタイルは、新興宗教に時々みかける手法。

ざっくり言うと、
手相と姓名判断にインド占星術の一部を取り入れて
「聖者」が信者さんを見てくれますよってコンセプトなのかな。
(ざっくりすぎw。間違ってたらごめんなさい)
世界史の教科書で目にした「ジャイナ教」の今に触れてみたいとか、
宗教バリバリの聖者に鑑定されてみたいって人だったら、
買って読んでみてもいいかもね。

85~93ページに、ラオ先生の鑑定を受けたエピソードが書いてあって、
ここが唯一「インド占星術」のパート。
ジャイナ教の引き立て役に敬虔なヒンドゥー教徒のラオ先生を利用してるような構成になってるのが
意図的か結果論かはさておき、読んでてちょっと悲しく感じました。

インド占星術にしろ、ジャイナ占星術にしろ、具体的な占星術技法はほとんど書いてないから、
占星術の「学習」って観点からは、ほとんど役に立ちません。
(だって、密教=秘密なんですものw)。

| 書評 | 21:18 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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新刊アワード2018

2018年に出版されたインド占星術関連の書籍の中で
最優秀作品を発表します。

「インド占星術は深いぞ~!」(流水りんこ著、主婦と生活社、1000円+税)

誰もが納得するであろう受賞理由は、

今年は、ノミネート作品がこれしかなかった。

この一言に尽きます。  

さっそく書評します。
著者がいろんなインド占星術家に会いに行って話を聞くっていう、
それだけをテンポ良く仕上げたマンガです。
著者は占星術の学習者じゃないから、あくまでも鑑定してもらう側の視点。
そういう意味では、レアなインド占星術本。
ノリは軽いけど、占星術の背景にあるインド的な哲学が読みやすく描かれてるし、
文章も絵もリアリティ十分だから、買ってみて損はないと思う。
インド占星術に興味を持ってくれた人に、気軽に貸すにはちょうどいいかもよ。

最大の見どころは、K.N.ラオ先生への突撃インタビュー。
5分と言いながら1時間も話を聞き出すあたりがジャーナリズムのかがみ。
貴重なお話満載です。

最後のほうに、バーラティア・ヴィディヤー・バヴァン校の授業風景の写真がちらっと出てる。
日本の占星術教室とぜんぜん違って、太ったおっさんじいちゃんばっかです。
これがインディアンアストロロジーの世界なんだよなー
って感慨にふけってる私は、目のつけどころが細かすぎか。

| 書評 | 20:23 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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新刊『ブリハットパラシャラホーラシャストラ』

メールで情報提供をいただきました。


ご報告です。
パラシャラホーラシャストラの日本語訳がでました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0796VV2KX/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&linkCode=ll1&tag=i0f1f-22&linkId=06f52a51ed5d6789ba5c09cd7080dc3e
Amazon.co.jp: ブリハットパラシャラホーラシャストラ  上巻 日本語訳  eBook: リシ パラシャラ, 佐野敏夫, 中村 哲: Kindleストア

私はまだ読んでなくて、
翻訳の精度とかも確認してないけど、
インド占星術に重要なニュースとして
取り急ぎアップしておきます。

値段は、1250円。
翻訳者は、中村哲氏。編集は佐野敏夫氏。

著者は、パラシャラ。   う、うん。そうだね、そうだよね。

| 書評 | 00:21 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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